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Marv
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2011年10月06日

リメンバー・ゴー

私にも友と呼べる人間がいた。
天涯孤独の私がこういうのもおかしな話だが、家族にも似た、
いや、それ以上の存在であったように思う。



リメンバー・ゴー
























白髪との再開の後、私は行きつけのバーで静かに脳内の一部を再生していた。









”仕事”で同じチームになる。
顔あわせの後、言葉を交わす。


腕がいいことは、仕事中でなくとも、その身のこなしから解る。
互いに一目置いていたというところだろうか。


仕事で顔を合わせるたびに言葉を交わすようになる。
当然お互いの素性は知らないものの、両者の持つプロフェッショナルの部分、
その空想上の物体の曲線が寸分たがわずピタリと組み合わさる感覚を覚えていた。
お互いに信頼していた。


自らの仕事をこなすことがすべてであり、チームとは言うものの他人の仕事に対しては
最低限のものを要求するのみで、連携などを考えたことは、それまで無かった。


よく言う”背中を任せられる”友であった。


昔から友人と呼べるような人間など存在しなかった。
そういう人間に出会わなかった。



もっと別の場所で出会っていたら・・・
らしくない考えが頭をよぎることもあった。
しかしながら、命をさらす現場で見出した関係である。
そういった考えは本末転倒度ある。しかしながら、そう思わせる存在であった。


素性は無関係である。いつも仕事で顔を合わせられるわけではないが、
仕事が決まると、チームにその”存在”がいることを明らかに願っている自分がいた。




期待を裏切る時が続いた。




そんな期待もすっかりなくなって久しい頃、チームにその”存在”を確認した。
肌が泡立つのを感じたが、外部にはその情報が伝達されないように努めた。



約束したかのように顔合わせの後、言葉を交わしたが、
突然の引退宣言であった。




プライベートな内容に少し戸惑ったが、
子供が生まれたという。

失望を感じたのを覚えている。
私同様、”仕事熱心”な人間であると断定していた。




この仕事を最後に足を洗うそうだ。
最後に同じチームになれてよかったそうだ。






今思えば、自分とは違う、”人間”に戻っていく友人に嫉妬していたのだろう。








仕事はいつもどおり間違いなくこなした。
待ち合わせ場所に着くと、”友人”が蒼白の顔面で既に到着していた。

どうやら下手を打ったらしい。黒色の服が水分を湛え怪しく光沢を放っていた。


朱に染まったプラスティック板を手渡される。



IDカード?



何かを必死に伝えたがっているようであるが、もう声を出すのも困難なようだ。
聞き取りにくいものの、何度も放っている「娘」という単語だけは認識できた。














まさか自分がこんな、”よくありそうな状況”に陥るとは思いもよらなかった。

















-----------------------------------続くような気がしてきました---------------





よくある死亡フラグ。

そんなことはさておき宅急便。
http://marvbaxton.slmame.com/e1148076.html
カモッ




ジョブズ逝く。
ふぁっきんとっしゅ。


Posted by Marv at 23:10│Comments(0)
 
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